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生まれたての赤ちゃんの髪の不思議

「おぎゃあ」と産声をあげて元気に生まれてきた赤ちゃん。ママはひと目みて、なんて可愛いのだろうと愛おしくなります。
同時にとても不思議な気持ちになります。自分のお腹から出てきた赤ちゃんが、大人と変わらない身体をしているからです。
手も足も、指、そして爪もみんなとても小さいけれど、大人と同じ作りをしています。
しかし、他の赤ちゃんと見比べるとちょっとした違いに気づきます。
それは髪の毛。生まれたばかりの赤ちゃんの髪の毛は、ふさふさした毛の赤ちゃんもいれば、キューピー人形のような薄い毛の赤ちゃんもいるからです。
その違いはどこから生まれるのでしょうか?

お腹の赤ちゃんの成長と髪の毛

お腹の赤ちゃんは十月十日の間、ママから栄養をもらってぐんぐん成長します。
妊娠8か月頃には、赤ちゃんはほとんどの臓器や機能が形成され、
残りの2か月で体重や、脳や肺といった機能も整って新生児として生まれてきます。
その際、髪の毛は最終的な段階で作られると考えられています。
妊娠中、ママが摂った栄養はまずママの身体に行き渡り、
その後で、胎児に栄養がいくようになっています。
ですからママが栄養不良になると、直接、お腹の赤ちゃんに影響をします。
すなわち髪の毛の薄い赤ちゃんというのは、ママの栄養不良の結果、というわけです。
しかし、髪の毛だけに影響を及ぼしたのではありません。
赤ちゃんが成人になっても大きな影響を及ぼすのです。
それは、なんと肥満や生活習慣病といったリスクの可能性にもつながるのです。

低燃費な体は肥満になりやすい

その良い事例として戦時下のオランダで生まれた子供の世代が大人になると、高血圧や糖尿病、肥満などが多く見られるというデータがあります。
その原因として、戦時下のオランダはナチスの管理下におかれたことにより、極度の貧困に陥り、栄養不足の妊婦がとても多かったのです。

その結果、低体重の胎児がたくさん生まれたのです。
すなわち、低体重で生まれた子どもたちが成人になると、生活習慣患者になりやすいのか、という仮説が立ちます。
オランダ政府は、なぜこんなのに生活習慣が増えたのか研究した結果、やはり妊婦の低栄養から生まれた子どもは、
生活習慣病リスクが高いことを突き止めました。
胎児は体内で栄養を補給します。

しかし母体の栄養がすくないと胎児は少ない栄養でなんとか成長しようとします。
そのため「低燃費な体」を形成します。
「低燃費な体」とは、少ない栄養でも身体を維持させなくてはいけないため、自ら肥満細胞の数が増やし、そこに脂肪を溜めこむシステムを構築するというのです。
つまり、低栄養で生まれた赤ちゃんは、体に脂肪を溜め込むシステムが生まれた時から備わっているので、肥満や生活習慣病になりやすくなるのです。
いつまでも我が子が元気でいて欲しいのであれば、
妊娠中のママはとくに十分に栄養を摂らなくてはいけないのです。

髪に大切なのは良質なタンパク質

しかし単に栄養と言っても、とくに大切なのは肉や魚、乳製品
といった「タンパク質」です。
とくに妊娠中はタンパク質を多く摂るように推奨されています。
私たち人間の身体は約70%が水分でできていますが、
その次に多い成分はタンパク質です。
筋肉、骨、脳や臓器もタンパク質で作られていますし、
ホルモンや神経伝達物質、血液もタンパク質が主成分で、
私たちは生命活動をしています。
脂肪や糖質、ビタミンとは違い、タンパクは体に溜めておくことができないので、
健康な体作り、健康な活動のためには、毎日、タンパク質を摂取しなければなりません。
もちろん毛髪もその組成の多くはタンパク質ですから、
過度なダイエットや、バランスの悪い食事をすると、すぐに髪の毛に影響がでてきます。
ですから、最近髪がパサつく、ツヤが無い、抜け毛が多いと感じたら、
まず食事の中でタンパク質を摂ることを考えて下さい。
女性らしい豊かな髪を維持するには、やはり内側から。

妊婦のエネルギー付加量(kcal/日)
妊婦初期 +50
妊婦中期 +250
妊婦末期 +450
妊婦のンパク質付加量(g/日)
  推定平均必要量 推奨量
妊婦初期 +0 +0
妊婦中期 +5 +5
妊婦末期 +20 +25
(日本人の食事摂取基準2010年版)

良質なタンパク質をたくさん取って、艶、コシのある美しい髪にしましょう。
ちなみに良質なタンパク質とは、必須アミノ酸をバランスよく含む肉や魚、卵、乳製品などの動物性タンパク質です。
また、最近はサプリメントなどでコラーゲン、アミノ酸などもありますので、上手く活用して、元気な髪を育てていきましょう。

お電話でのご相談は052-681-2561

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